春の陽、花咲く

2020年の春、思いがけない世の中の状況に一転して間もない頃。
たくさんの涙の先に咲いた、ハレの日がありました。

「春の陽、花咲く」と名付けたふたりの結婚式。
性格が違って、だからこそ補い合って、与え合う。
春の陽とそれに咲く花のようなふたりの「調和」をこの日に込めようと準備をしてきました。

当初の予定からゲストは大幅に減り、さらに挙式のみの開催へと予定を大きく変更した数週間前。
涙のなかでも、この日を迎える意味を大切に、歩まれてきました。

誰もいない、静まりかえった宮島を、凛とした気持ちで挙式へと向かう。
集まったご家族皆さんが「お天気がお祝いしてくれた」とお話しされるほど、気持ちの良い晴天でした。

挙式を結び、厳島神社での撮影時間を過ごしたのちに会場へ。
当初披露宴を予定していた場所には、ご家族おひとりおひとりへのお気持ちを表した一輪ずつのお花とお手紙をご用意しました。

そしてもうひとつ、ご家族への大切なプレゼントは新郎新婦おふたりによるピアノの連弾でした。
何ヶ月も前からずっとずっと練習してきた曲「家族になろうよ」を、ゆっくりと弾き始める。
ふたりで練習をしてきた日々が何より大切な思い出になりましたと、幸せそうに話してくださるおふたりを本当に素敵なご夫婦だと感じました。

春とピアノ、ふたりのやさしい調和が
静かであたたかな宮島のこの日を、やさしく彩りました。


Date Apr, 2020
Place 宮島レ・クロ, 宮島厳島神社