yururi


一月の凜とした空のもと、
東京都浅草にあるレトロビルでは早朝から準備が始まりました。

いえ、実のところ、前日から。

「KYUJITSU CLUB」と名付けられたおふたりの作家活動。
そのことを伺い、そしてこの会場に巡り合った時には「是非おふたりの展示会も形にしましょう」とお話しをしていました。

前日、広島から到着した私たちとおふたりで集合し、せっせと1階の展示会場作り。
普段スタジオ利用されている2階の会場も、瞬く間にパーティー空間へと変身しました。

当日の朝、どきどきと到着したおふたりは早速お支度へ。
古着が好きで、それが出会いのきっかけとなったおふたりらしい、ヴィンテージドレスを中心としたスタイリングが完成しました。

ご家族はそれぞれ東北や九州からはるばるご来場。
式が始まる前から、ゲストお一人ずつ大切にお出迎えするおふたりが、皆さんへのあたたかいおもてなしに。

結婚式のコンセプトは「yururi」
心地よいふたりらしさ、ゆるりと過ごす大好きな休日。
それを皆さんと一緒に感じられる時間をと、思いを込めました。

家でゆるりと過ごすふたりのお手製イラスト。
休日に行く喫茶店で必ず頼むレモネード。
ホットケーキタワーは週末の朝ごはんのよう。
テーブルの上にはころころ春の花々を転がして。

ゲストとゆるり、休日を過ごすような結婚式。
自然体で心のままに、好きなひとと好きなだけお話をするとっておきの午後。
歓談のたびに、ゲストとお話しをしては嬉し涙をこぼすおふたりをそっと見守りました。

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結婚式を結び、ひとつずつ作品を仕舞い、すっかり暗くなった空の下でおふたりをお見送り。
最後まで涙を目にいっぱい浮かべて、たくさんのお礼を伝え合い、見えなくなるまで手を振りました。

今日この日が、おふたりにとって人生最高の「休日」であったらと願いました。
ずっと忘れられない、とっておきの休日に。


Date Jan. 2023
Place 東京都